2016/10/01 ( Sat )

なぜ株価が上下するのか~株価変動要因を考える~

カテゴリー:投資 株式

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【目次】

1.企業業績と株価

2.経済的要因と株価

3.景気と株価

4.金利と株価

5.為替と株価

6.市場内部要因(需給動向と株価)

 

 

近年、NISA制度の導入などで注目されている「株」。

しかし、株についてよくわからないという方も多いのではないでしょうか?

今回は株を知るうえで大事なこと「株価はなぜ上下するのか」ということについてお伝えさせていただきます。

【株価の変動要因】

株価は、企業業績の影響や景気、金利など経済的要因や政治動向、機関投資家(多額の取引をしている人)の動向など、様々な影響を受けます。ここでは、一番身近な要因である企業業績や経済的要因(景気、金利、為替)がどのように株価に影響を及ぼすのかを見ていきたいと思います。

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≪企業業績と株価≫

企業は株主に対して、利益を蓄えた剰余金の中から配当金を支払います。一般に、企業業績が良くなると株主重視策としてこの配当を増やすことになります。このことを増配といい、増配を発表した企業は有望企業として注目され、その企業の株式が買われる傾向にあります。

また、企業業績が良くなると資金的な余裕ができるため、新しい設備投資や新商品の開発などが積極的に行われ、企業業績がさらに良くなり、その企業の価値は高まります。このように投資家からの人気が高まると株価の上昇につながります。

 

反対に企業業績が悪くなると、配当金の額が減ったり、支払われなくなったりします。このことを減配といい、減配を発表した企業は失望感や先行きへの不安から、その企業の株式が売られる傾向にあります。

また、企業業績が悪くなると資金的な余裕がなくなるため、設備投資や新商品開発などがあまりできなくなり、企業業績がさらに悪化し、場合によっては倒産することもあります。このように投資家からの人気が下がると株価は下落します。

このようなことから、株価は一般に企業業績が良くなると値上がりし、企業業績が悪くなると値下がりします。

 

また、「株価は、将来の企業業績の変化を映す鏡」といわれます。そのため、将来、その企業の利益は増える(減る)のか、増える(減る)としたら、どのくらい増える(減る)のかを予測することが大切です。

 

ただし、利益が増えても、結果として予想よりも伸び率が小さければ株価は値下がりしたり、利益が減少しても予想ほどは減少しなければ株価は値上がりしたりすることがあります。

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≪経済的要因と株価≫

景気や金利、為替などの経済的要因も株価に大きな影響を与えます。

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≪景気と株価≫

景気と株価との関係は、景気と会社の業績の関係に置き換えることができます。景気と会社の業績は互いに影響し合うので、一般的には、景気が良くなれば会社の業績も良くなり株価が上昇し、不況になれば会社の業績が悪化し株価は下がります。

 

ただし、株価は景気や会社の業績の結果ではなく、予測の段階で動きます。そのため、不況期でもその終わりになると景気回復期待から株価が高くなったり(不況下の株高)、好況期の終わりには景気後退の観測から株価が安くなったりします(好況の株安)。

(引用元:日本証券業協会)

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≪金利と株価≫

一般に、借入金が多く金利負担の大きい企業は、金利が下がると支払い利息が減少して利益が増加するので株価は上昇しやすくなります。反対に、金利が上がると金利負担が膨らんで利益が減少し、株価は下落しやすくなります。

 

また、金利が低くなると借入れをしやすくなるので、一般に、企業の設備投資や個人消費が活発化し景気が良くなるため、株価の上昇要因となります。反対に、金利が高くなると借入れをしてまで設備投資をしようという企業は少なくなり、個人も借金をしての消費を控えるようになるため、一般に、経済が停滞し株価の下落要因となります。

 

以下、景気・金利と株価の関係をまとめると次のようになります。

 

 『景気の底』・金利が下がる
企業は設備投資に費用をかけず、個人消費も冷え込んでいる。
⇒株価低迷

 低金利になることにより、企業は融資を受けやすくなる。
政府・日銀は設備投資を促進するが、不安感により企業はすぐに設備投資に利用しようとせず、効果がしばらく現れない。
⇒株価上昇

 低金利により通貨供給量(マネーサプライ)が増加する「金余り現象」となる。
設備投資に利用されなかった企業の資金は、安値圏にある株式市場に流れ込むことになる。
⇒株価急騰

※不景気なのに株価が上昇することを「過剰流動性相場」と言う。

 株価が上昇することにより安心感が生まれ、企業は設備投資を活発化させる。
生産量も増加し、景気も本格的に回復基調となる。
⇒長期上昇相場

 景気が回復すると賃金も上がり、個人消費も回復する。
企業は上昇した株を売却し、さらなる設備投資に利用する。
企業の業績が良くなる。
⇒株式相場のピーク

 『景気のピーク』・金利が上がる
個人消費が増え、インフレ対策のために金利が上がり始める。
⇒株価下落

 企業の生産量が横ばいとなり、設備投資に使う資金を減らし始める。
金利上昇を理由に、株式市場から資金が流出し始める。
⇒株価急落

 個人消費が低下し、企業の生産量も減少する。
景気後退の兆しが見えはじめる。
⇒株式相場の底

・・・1へ続き、循環する

株価や景気は、一定の周期にごとに良くなったり悪くなったりを繰り返し、循環しています。
株価は景気の動きを先取りし、少し前を進んでいることになります。

(引用元:初心者のための株取引入門ガイド)

≪為替と株価≫

企業には、自動車メーカーや電機メーカーなど輸出中心の企業と、石油会社や食品加工会社など輸入中心の企業があり、為替の変動は各企業の業態によって影響が大きく異なります。

 

わが国における輸出入は、一般に米ドル建て等で行われているため、円高/米ドル安等になると、一般に原材料・部品、製品・商品などの円換算の輸入価格が安くなるため、輸入企業の利益は増えますが、モノやサービスを販売した円換算の輸出価格が安くなるため、輸出企業の利益は減少します。一方、円安になると、一般に円換算の輸入価格が高くなるため輸入企業の利益は減りますが、円換算の輸出価格が高くなるため輸出企業の利益は増えます。

 

〔企業業績への影響〕

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(引用元:SMBC日興証券 金利や為替と株価の関係)

 

日本の主要企業には円安メリットの大きい輸出企業が多いため、日本の株式は円安のときに株価が上がりやすく、逆に円高のときは株価が下がりやすいとされています。ただし、グローバル化が進む現在、海外現地生産等の拡大から為替と企業業績の関連性は薄くなってきているともいえます。

≪市場内部要因(需給動向と株価)≫

商品の価格は、需要が多ければ値上がりし、供給が多ければ値下がりしますが、株価も基本的には同じです。
 
株式市場の参加者(投資家)は、個人、外国人、機関投資家(生保・損保・銀行・信託銀行・投資信託など)、事業法人、証券会社などですが、こうした投資家の動向によって、株式市場全体が変動することがあります。

 

たとえば、ある機関投資家が、保有する株式の見直しのため、一部の株式を大量に購入したとします。すると、特に株価が値上がりする理由がなくとも、この購入につられて他の投資家も購入し、その結果、株式市場全体が値上がりすることがあります。

 

 

また、株式市場の取引量に占める外国人投資家の割合が高くなっており、外国人投資家の動向を見極めることも重要です。外国人投資家が大量に売却したことにより、株式市場全体が値下がりすることもあります。

 

信用取引(※1)や裁定取引(※2)の動向も株価の行方に大きな影響を与えます。

 

※1 信用取引

信用取引とは、一定の保証金(委託保証金)を証券会社に担保として預け、保証金の数倍の金額の株式取引ができる制度のことです。
少ない元手で大きな利益をあげる可能性があるとともに、通常の株式取引では行えない「売り」からの取引が行えるので、下落局面でも利益を得る可能性があり、投資機会が増えるということが大きな特徴です。
保証金は現金だけでなく、株や債券などの有価証券も担保として利用することができます。
(引用元:SMBC日興証券 初めてでもわかりやすい用語集)

 

※2 裁定取引

裁定取引とは、同一の価値を持つ商品の一時的な価格差(歪み)が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を獲得しようとする取引のこと。機関投資家などが、リスクを低くしながら利ざやを稼ぐ際に利用する手法です。株価指数等の現物価格と先物価格を利用した取引などが代表的です。なお、裁定取引は、株式市場の現物と先物だけでなく、為替、金利、商品(コモディティ)など、さまざまな市場で行われています。

(引用元:SMBC日興証券 初めてでもわかりやすい用語集)

 

以上、株価の基本的な変動要因を挙げてみましたが、図1であるように株価の変動要因はたくさんあります。

株式運用ではこれから購入する株が値上がりするかどうかをしっかりと見極められることが重要となります。

 

日々社会情勢に関心を持ち、グローバルな視点で世の中ではなにが起こっているのかということを知り、考えることが株式投資で勝つための重要な要素となるでしょう。

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